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所員インタビュー

所員インタビュー(前田 世蓮)

Seren Maeda

INTERVIEW 03 知的好奇心を原動力に、
新たな価値を創造する

INTERVIEW 03 知的好奇心を原動力に、新たな価値を創造する

技術スタッフ 前田 世蓮

プロフィール
  • 前田さんの経歴を教えてください

    東京理科大学工学部電気工学科を卒業後、早稲田大学大学院基幹理工学研究科電子物理システム学専攻修士課程に進学し、炭素材料の電子デバイスへの応用研究に取り組みました。

    その後、大日本印刷株式会社の研究開発・事業化推進センターで食品包装や産業資材用の機能性フィルムの開発に従事し、コンバーティング技術、半導体関連技術、自動車分野の技術を専門としてきました。

  • 特許事務所への転職を決意されたきっかけは?

    大学院を卒業して最初の会社に入って3年目の終わり頃、現在の特許事務所からお誘いいただきました。当時は10年後、20年後の自分のキャリアを真剣に考えていた時期でした。転職先として、DXや新規事業コンサルティングなども視野に入れていましたが、その先のキャリアパスが見えづらく、踏み出せずにいました。そのような状況の中、先ほど述べましたように特許事務所からのお誘いがあったことをきっかけに、知的財産権の重要性について改めて考えるようになりました。特に、技術革新が加速する中で、知的財産が企業の競争力を支える重要な要素であることを実感しました。また、当時は発明者として特許出願に携わった経験があり、そのプロセスを通じて知的財産の世界に興味を持っていました。特許事務所での仕事は、これまで培ってきた技術的な知識を活かしつつ、幅広い技術分野を知的財産の視点で捉えて分析し、アウトプットする必要があります。そのような経験を新たな自分の武器として習得できる大きなチャンスだと考えました。さらに、将来的には権利化に限らず、例えば、特許訴訟、特許戦略の立案や国際的な知財マネジメントなど、キャリアパスの選択肢が広がる点にも魅力を感じました。こうした理由から、特許事務所での新たな挑戦を決意しました。

  • 入所後の印象はいかがでしたか?

    当事務所では情報通信系の業務が多く、最初は戸惑いもありました。私のこれまでの経験は化学や半導体分野が中心だったため、未知の分野に挑戦することへのプレッシャーを感じたことも正直ありました。しかし、所内には専門性の高い弁理士・技術スタッフの先輩方が多く、相談しやすい雰囲気が整っており、具体的なアドバイスや実践的な知識を共有していただけるため、非常に心強く感じています。そして、実務を通じて得た新たな知識や視点は、これまでの経験と相互に作用し、今では自分の新たな強みとなってきています。また、所内のクライアントのニーズに応える姿勢にも感銘を受け、非常に刺激的な環境だと感じています。

  • 未経験からのスタートで苦労されたことは?

    入所当初の半年間は、まさに試行錯誤の連続でした。特に苦労したのは、慣れない技術領域に関する図面等を見ても全く理解できなかったことや、技術内容を知的財産の視点で捉えることに慣れるまでの過程でした。今では笑い話ですが、当時はそのたびに不安を感じていました(笑)。しかし、弁理士や技術スタッフの先輩方が、基礎から丁寧に指導してくださり、技術を知的財産としてどう捉えるか、その考え方や、明細書やクレームの作成方法までしっかりと教えていただきました。また、知識が不足している分野に取り組む際も諦めず、クライアントへのヒアリングを重ね、仕事を通じて得た知識を一つずつ蓄積し、先行文献を読み解くことにも注力しました。その結果、少しずつ自信を深め、今では業務に積極的に取り組めるようになり、成長を実感しています。

  • これまでのキャリアで培った強みは?

    今回インタビューでお話ししながら気づいたのですが、私は「未経験の分野に飛び込んでも、それを糧にできる」という成功体験を積んできたことがあります。例えば、学生時代に当時希望していた研究テーマとは異なるテーマになった際、最初は戸惑いましたが、諦めずに先行文献を読み解く中で、新しい視点から研究の方向性を見出すことができました。また、学生時代は電気系の学問を学んでいましたが、前職での機能性フィルムの研究開発では主に化学系の知識が求められました。最初は異なる分野での挑戦に戸惑い等もありましたが、トライアンドエラーを繰り返しながら技術的な知見を積み重ねていくことで、最終的にはニュースリリースできるまでに開発品のクオリティを高めることができました。このように、未知の分野に取り組む中で得た経験が、今の自分の強みとなっています

  • 大塚国際特許事務所での働き方について、どのように感じていますか?

    この事務所は、私にとって知的好奇心を大切にしながら、キャリアを自分のペースで築ける場所です。先輩方は、技術的な指導にとどまらず、成長を促す案件を任せてくださいます。また、クライアントとの打ち合わせでも、じっくりと話を聞き、その本質を理解することを重視しています。このアプローチが評価されていると感じており、その結果、日々やりがいを持って業務に取り組んでいます。

  • 今後の展望をお聞かせください

    まず、弁理士試験に合格して、特許業務の基盤をしっかりと固めることが目標です。特許業務の知識と経験を深めることで、クライアントに対してより高度な提案ができるようになりたいと考えています。その上で、特許業務だけでなく、AIの活用や知財経営など、より横断的な領域にも挑戦していきたいと考えています。AI時代はロールモデルがいない時代ですが、前向きに捉えて、自分なりのキャリアパスを築いていきたいですね。

  • 未経験者へのメッセージをお願いします

    最初の半年~1年程は確かに大変ですが、諦めずに続けることで必ず道は開けます。壁の向こうに面白みが見つかります。私の場合、新たな技術や知財の知識を深めたいという強い意志が支えになりました。新しい分野への挑戦を恐れず、むしろそれを成長の機会として捉える柔軟な姿勢が大切だと思います。特許業務を通じて、新たな技術や知的財産の視点を得ることで、自分の視野が広がり、日々の業務において達成感を味わいながら成長していくことができます。この過程で得られる新しい発見や解決策を見出す喜びは、他では味わえない貴重な経験となるはずです。