CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやVenable | Fitzpatrickと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Max Rack, Inc. 対 Core Health & Fitness, LLC 事件

6th Circuit, Nos. 20-3598, 3600 (July 14, 2022)

この判決で控訴裁判所は、「弁護士費用の救済」が認められるためには事件が「例外的」でなければならないところ、本件は、故意侵害は認められるものの、原告が裁判を真剣に争っておらず、被告の無断販売も裁判開始前に終了しており、「例外的」な事件にあたらないと判断した。この事件の注目点は、商標法規定「弁護士費用の救済」(15 U.S.C. §1117(a))の要件である。これは特許法285条と実質的に同じ規定で…

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Click-to-Call Technologies, LP 対 Ingenio, Inc.事件

CAFC, No. 22-1016 (August 17, 2022)

この事件でCAFCは、被告が、IPRで特定のクレームに対する無効主張においては使用していなかったが、別のクレームに対する無効主張において使用していた公知例を、侵害訴訟でこの特定のクレームに対する無効理由の根拠として改めて使用したことに対して、SAS最高裁判決前の審理実務のためにこの特定のクレームに対するIPR審理が開始されていなかったにもかかわらず、「禁反言」を適用して主張を排斥した。

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Hologic, Inc. 対Minerva Surgical, Inc. 事件

CAFC, No. 19-2054 (August 11, 2022)

連邦最高裁は、権利行使されたクレームの権利範囲が譲渡時におけるクレームよりも広くなっているであれば、譲渡人禁反言は適用されないところ判断していた。本件でCAFCは、CAFCは、権利を失うことなく(without prejudice)削除されたクレームも譲渡の対象となったこと、この削除されたクレームと比較すると権利行使された特許のクレームが「問題にするほど広くはなっていない」ことに基づいて、譲渡人禁…

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