CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやVenable | Fitzpatrickと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Mangosoft 対 Oracle事件

No. 2007-1250,2008,8,14-May-08

この事件では、コンピュータ分野における“local”の解釈が争われました。専門の辞書によれば、“local”は、コンピュータに直接的に接続された周辺装置を意味しますが、特許権者はネットワークを介して接続された周辺装置をも含むと裁判で主張しました。しかし、地裁もCAFCもこのような拡大解釈は明細書の記載からも審査経過からも認められないと判断しました。明細書や図面にもコンピュータに直接接続された周辺装…

続きを読む

続きを読む

Aventis 対 Amphastar Pharmaseuticals and Teva事件

No. 2007-1280,2008,8,14-May-08

この事件では、特許出願手続き中に発明の特許性の評価に重要な事実を隠して、特許性を主張した行為に不公正な行為が認定されました。その結果、特許権の行使を認めない判決が下されました。この判決や最近のCAFC判決の傾向から、不公正な行為が認定されるための要件が年々緩和されてきていることが認められます。特許実務家は、USPTOに対して十分な情報を開示すべきです。

続きを読む

続きを読む

PSN Illinois, LLC 対 Ivoclar Vivadent, Inc.事件

No. 2008 WL 1946550,2008,7,6-May-08

本事件は、クレームの文言解釈にあたり、明細書中に互いに相反する記載があった場合を取り扱っています。地方裁判所は、相反する一方の記載に基づいて、クレームの文言を限定的に解釈しましたが、CAFCは、相反する他方の記載の存在を理由に地方裁判所の限定解釈を認めませんでした。

続きを読む

続きを読む

Litecubes 対 Northern Light Productions (GlowProducts)事件

Nos. 2007-1223, 2008 WL 834402,2008,7,31-Mar-08

本事件は、FOB輸入に関し、輸出者に対する事物管轄権を合衆国裁判所が有するか否かが問題となった事件です。FOB輸入の場合、出荷国で製品の所有権が輸入者に移転するため、輸出者が米国内へ輸入していると評価できるかが問題となりましたが、CAFCは合衆国裁判所が事物管轄権を有すると判断しました。

続きを読む

続きを読む

Zenith Electronics 対 PDI Communications事件

No. 2008 WL 1734195,2008,7,16-Apr-08

本事件では、特許権者のライセンシーから特許製品を購入した第三者の製品について、黙示のライセンスが推定されるか否かが争われました。CAFCは、黙示のライセンスが推定されるか否かについて、過去の事件で示した2つの要件に照らして、黙示のライセンスの存在を認めました。

続きを読む

続きを読む

Caraco Pharmaceutical Laboratories, Ltd. 対 Forest Laboratories, Inc.事件

Nos. 2007-1404, 2008 WL 850330,2008,6,1-Apr-08

医薬品をカバーする特許への異議申し立て裁判において、たとえ特許権者が訴訟を起こさないと約束していたとしても、CAFCはジェネリック医薬品メーカーが確認判決を受ける権利を有していることを認めました。この事件では、最近の最高裁の判決により、特許事件における確認判決を受ける権利の適用範囲の広がりが明らかとなりました。

続きを読む

続きを読む

Amgen, Inc. 対 International Trade Commission事件

Nos. 2007-1014, 2008 WL 724242,2008,6,19-Mar-08

本事件では、医薬品を市場に持ち込むことを奨励するような特許法の解釈を支持する判決が出ました。すなわち、ITCで審理される製法特許の訴訟に第271条(e)(1)のセーフ・ハーバーの規定が適用されることで、ITCがそのような事件を遡及的に審理できることが判示されました。この結果、特許権者にとって、ITCでの救済が地方裁判所のものより低くなったことが明らかになりました。ただし、侵害からの免除には制限があ…

続きを読む

続きを読む

Innogenetics, N.V. 対 Abbott Laboratories事件

Nos. 2007-1145; 512 F.3d 1363,2008,4,January 17, 2008; Fed. Cir. 2008

この事件では、クレーム解釈において、クレーム中の単語の意味は、残りの文章の文脈から解釈されるものの、クレームでの意味ではなく、抽象的な意味で解釈される場合があることが示されました。また、最近の判例、Seagate事件における新たな故意侵害の認定基準を支持する判断が示されました。

続きを読む

続きを読む

1 48 49 50 51 52 61