CAFC判決

CAFC判決

1999年よりMilbank, Tweed, Hadley & McCloyやVenable | Fitzpatrickと知的財産関連の判例を勉強すると共に、アメリカのCAFC(米国連邦控訴裁判所)の判決をご紹介しています。

Crown Packaging Technologies, Inc. 対 Ball Metal Beverage Container Corporation事件

No. 2010-1020,2011,6,1-Apr-11

この事件でCAFCは、記載要件不備による特許無効の地裁判決を取り消し、特許権者であるCrownの主張を認める判決を下し、新規性の争点に関して事件を差し戻しました。判決においてCAFCは、記載要件を満たしているか否かの判断基準を示し、発明者がクレーム中に挙げた発明が明細書の記載から伝わる限りにおいて、記載要件を満たしている、と判示しました。バイオテクノロジー関連発明の記載要件が争点となったAraia…

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McKesson Technologies, Inc. 対 Epic Systems Corp.事件

No. 2010-1291,2011,6,12-Apr-11

方法クレーム特許の侵害を認定するためには、単独の当事者が方法クレームの全てのステップを実行することが必要です。この事件の方法クレームの実行に複数の当事者が関与している場合は、それぞれの行為がある当事者のコントロール又は指示の下にあることが要件とされましたが、今後のAkamai事件の大法廷での再審理において、共同直接侵害の責任に関する基準が明確となると思われます。しかし、方法クレームの記載において、…

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Innovention Toys, LLC 対 MGA Entertainment, Inc. 事件

No. 2010-1290,2011,6,21-Mar-11

この事件においてCAFCは、地裁の非自明性の略式判決を破棄して事件を差し戻しました。文献が特許を受けようとする発明と同じ課題に関連するならば、合理的に関連すると思料されます。この事件では、コンピュータゲームに関する文献が、基本的ゲーム要素が同じ物理的ゲームの開発において類似の問題への解決策を示唆する可能性を示し、地方裁判所がこの文献を類似技術と認めなかったことは誤りであると判示しました。

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In re Katz Interactive Call Processing Patent Litigation事件

Nos. 2009-1450, -1451, -1452, -1468, -1469, 2010-1017,2011,5,18-Feb-11

この事件において、CAFCは、複雑な特許権訴訟事件で地方裁判所が特許権者に対し主張するクレームの数を限定するよう命じた場合に、それが適正手続の権利を侵害するか否かについて取り扱いました。CAFCは、特許権者に選択されなかったクレームに基づいて法的責任もしくは損害に関する独自の問題を提起する権利が害されていないことを認めました。そして、特許権者に対して、主張するクレームの数を限定するよう命じることは…

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Siemens Medical Solutions USA Inc. 対 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc.事件

No. 2010-1145,2011,5,24-Feb-11

この事件においてCAFCは、均等論に基づく侵害の判断テスト(機能・方法・結果テスト)とグラハム判例に基づく自明性のテストとの相違点を挙げた上で、侵害被疑品が有する特徴に個別の特許性があり、潜在的に均等性の争点に関連し、侵害分析に相当な影響力があったとしても、高度の証拠責任(明確かつ説得力ある証拠)に値しないので、侵害認定の立証責任は、文言侵害、均等物による侵害に拘わらず、証拠の優越(prepond…

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Centocor Ortho Biotech, Inc. 対 Abbott Labs事件

No. 2010-1144,2011,5,23-Feb-11

この判決は、生体分子に対するクレームについて米国特許法第112条の記載要件を充足するには、機能的な性質の記述だけでは不十分であり、クレームされた生体分子を当業者が思い描くことができるように具体的な同定能力のある性質を提供しなければならないということを示しました。

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Centillion Data Sys. LLC 対 Qwest Comm. Int’l Inc. 事件

No. 2010-1110,2011,4,20-Jan-11

この事件においてCAFCは、サービスプロバイダによって制御される「バックエンド」コンポーネント、及び顧客によって制御される「フロントエンド」コンポーネントを有するシステムの「使用」が、単一の当事者による特許権侵害の対象となりうるか否かについて初めて取り上げました。地方裁判所はサービスプロバイダ及び顧客のどちらの侵害も認めませんでしたが、CAFCは判決を覆し、米国特許法第271条a項におけるシステム…

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Tokai Corp. 対 Easton Enterprises事件

Nos. 2010-1057, -1116,2011,4,31-Jan-11

この事件においてCAFCは、KSR判決における自明性の基準を実証する判決を下しました。単純な機械技術のような予測可能な技術においては、先行技術における既知の構成要素を組み合わせることによって容易に特許発明を無効にすることが可能であることを明らかにしました。また、この事件でCAFCは、発明品の商業的成功を立証するだけでは必ずしも自明性の判断を覆すことはできないことを示しました。

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Prometheus Labs., Inc. 対 Mayo Collaborative Servs.事件

No. 2008-1403,2011,3,17-Dec-10

この事件においてCAFCは、最高裁判所のBilski判決を踏まえても、"machine-or-transformation"テストが発明の特許の適格性を評価するための強力なツールであるということを、我々に思い起こさせました。また、特許されている発明の特徴も、日本の実務からみれば、相当緩やかな特定で特許となっています。

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